Appleサポートで紹介されている「売却または譲渡する前に」によるデータ「リセット」だけでは、データを復元されてしまう危険性があります。完全に復元できないようにするには、iPhoneのデータを暗号化する必要があります。iOS 7以降の対応デバイスでは、パスコードを設定することで自動的にデータの暗号化をしてくれます。もし、パスコードが未設定でしたら、まずはパスコードの設定を行い、「データを消去」を有効化しておきましょう。パスコードを設定することで「データを消去」の有効化設定が行えるようになります。その後、「iPhoneを探す」機能をオフにした上で、個人情報を削除し、最後にiCloudで該当デバイスが削除されているか確認しましょう。そして、必要であればアクティベーションを行いましょう。
●目次
- 先ずは、パスコードの設定と「データを消去」の有効化
- 初期化前に、「iPhoneを探す」機能をオフに
- 念のため、iPhoneのデータをバックアップ
- 個人情報の削除1:iCloudの「アカウントを削除」
- 個人情報の削除2:「すべてのコンテンツと設定を消去」
- iCloudで該当デバイスが削除されているか確認
- アクティベーションを行い「新しいiPhoneとして設定」
Step.1先ずは、パスコードの設定と「データを消去」の有効化
パスコードを設定してデータ保護を有効にする手順です。iOS 7以降の対応デバイス(iPhone 3GS以降、iPadの全モデル、iPod touchなど)でパスコードを設定すると、データ保護機能により、ハードウェア暗号キーをパスコードで保護することで、内蔵ハードウェアを暗号化することができます。これにより、メールのメッセージや添付書類、他社製アプリを保護します。
もし、普段パスコード設定をしていない場合でも、機種変更などで不要になったiPhoneを売却、譲渡するなら、必ずこのパスコード設定をまずは行いましょう。また、普段からパスコード設定している方は、パスコード設定項目の「データを消去」が「オン」になっていることを確認しましょう。
- [設定]アイコンをタップし、[設定]画面で[Touch IDとパスコード]をタップします。画面の指示に従って、パスコードを作成します。
- パスコード設定が終わったら、[Touch IDとパスコード]画面を一番下までスクロールし、「データ保護は有効です」のテキスト表示を確認します。「データを消去」を「オン」にします。「オン」にすることで、パスコードの入力に10回失敗したら自動的にデバイスの内容が消去されるようになります。
※「パスコードを要求」を「即時」に、「単純なパスコード」を「オフ」にすることで4桁より多くの文字数(英数字)を使ったでパスコードを設定することも出来ます。この設定をすることで、セキュリティをより強化することができます。
「パスコード」を設定することによりデータが暗号化されます。前準備として必ずこの「パスコード設定」は、データを「リセット」する前に行っておきましょう。
Step.2 初期化前に、「iPhoneを探す」機能をオフに
iOSデバイスを初期化するにあたり、必ず「iPhoneを探す」機能を「オフ」にしておく必要があります。この作業を怠ると、初期化後にiOSデバイスを利用する際にIDとパスワードが必要になります。デバイスを初期化する前に、必ずiCloudからこの機能を「オフ」にしておきましょう。[設定]→[iCloud]→[iPhoneを探す]で設定できます。
Step.3 念のため、iPhoneのデータをバックアップ
不慮の事故に対応できるように、iPhoneのデータをバックアップしておきましょう。バックアップ方法にはiCloud、またはiTunesへの2つのバックアップ方法があります。
●iCloudを使ってバックアップを作成
- デバイスをWi-Fiネットワークに接続します。
- iOS 8以降では、「設定」>「iCloud」>「バックアップ」の順にタップします。 ※iOS 7以前では、「設定」>「iCloud」>「ストレージとバックアップ」の順にタップします。
- 「iCloud バックアップ」がオンになっていることを確認します。
- 「今すぐバックアップを作成」をタップします。バックアップが完成するまで、Wi-Fi ネットワークに接続したままにしておきます。
- 「設定」>「iCloud」>「容量」>「ストレージを管理」の順にタップし、デバイスを選択して、バックアップが完了していることを確認します。バックアップが終了していれば、詳細画面に時刻とバックアップサイズが表示されます。
●iTunesを使ってバックアップを作成
- iTunes を開き、コンピュータにデバイスを接続します。
- 「ファイル」>「デバイス」>「購入した項目を転送」をクリックして、iTunes Store または App Store からダウンロードしたコンテンツを保存します。転送が終わるまで、しばらくお待ちください。Windows をお使いの場合で、「ファイル」メニューが見当たらない場合は、「Ctrl + B」キーを押してください。
- iOS デバイスまたは Apple Watch 上のヘルスケアデータとアクティビティデータを保存する場合は、バックアップを暗号化する必要があります。「[デバイス] のバックアップを暗号化」というチェックボックスを選択し、覚えておけるパスワードを指定してください。
Step.4 個人情報の削除1:iCloudの「アカウントを削除」
デバイス内に個人情報を残さないためにiCloudからのサインアウトを行います。「設定」アイコンをタップし、設定メニューから[iCloud]をタップします。「iCloud」画面を一番下までスクロールすると赤い文字で「サインアウト」ボタンがあるので、これをタップします。
Step.5 個人情報の削除2:「すべてのコンテンツと設定を消去」
ここが完璧な初期化のメイン作業です。写真や連絡先といったすべてのデータが消去されます。データバックアップをiTunesに暗号化バックアップをしている場合には、ほぼすべてのデータが復元可能です。iCloudへのバックアップの場合は、写真については直近の1000枚しか保存されないので、念のためPCにつないでデータをコピーしておくことをお勧めします。
- 「設定」アプリを起動し、[設定]→[一般]→[リセット]と進みます。
- 「リセット」画面では、設定のみを削除したり、ネットワーク設定をリセットしたりと各種リセットメニューが用意されています。今回は、個人的な情報を含むすべてのデータを消去したいので、「すべてのコンテンツと設定を消去」を選んでタップします。
Step.6 iCloudで該当デバイスが削除されているか確認
Step.5までの行程で、iOS端末の初期化については完了です。念のため、iCloudで該当デバイスが削除されているか確認しておきましょう。iCloudサイトにログインし、「設定」アイコンをクリックして「マイデバイス」に削除したデバイスがないことを確認します。
Step.7 アクティベーションを行い「新しいiPhoneとして設定」
譲渡するのであれば、上記行程でデバイスは工場出荷状態になっており完了ですが、業者などへの売却をお考えの場合は、もう一手間掛けましょう。
多くのiPhone買取業者は、アクティベーションをしていないと買い取ってくれなかったり、買取金額が下げられてしまいます。なので、ここでアクティベーションと呼ばれる初期設定を行います。アクティベーションを行うにはSIMカードが必要になります。現段階で使用しているSIMをデバイスに挿入して、「新しいiPhoneとして設定」します。
ちなみに、SIMを使ってアクティベーション処理を行うと、自分の電話番号が電話帳に残ってしまい、SIMを抜いた後も表示されてしまいます。アクティベーション処理を行なった後に、以下の処理を行っておきましょう。
- Step.5で行なったリセット処理を行います。「設定」アプリを起動し、[設定]→[一般]→[リセット]と進みます。
- ここでStep.5では「すべてのコンテンツと設定を消去」を選びましたが、今回はネットワーク設定のみリセットするので、「ネットワーク設定をリセット」を行います。
これで電話番号も消去され、安心して売ることができる状態になりました。最後に、アクティベーションのために挿したSIMカードを抜くことを忘れずに!
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