本因坊秀策は、江戸時代の囲碁棋士で、備後国因島（現・広島県尾道市因島外浦町）出身、俗姓は桑原。1837年（天保8年）に出府して本因坊丈和に入門。その打ち振りを見た丈和が「是れ正に百五十年来の碁豪にして、我が門風、これより大いに揚がらん」と絶賛したと伝えられています。1846年（弘化3年）の井上幻庵因碩との対局（幻庵八段、秀策四段）の中の一局は「耳赤の一局(みみあかのいっきょく)」と謳われる著名局となります。
1848年（嘉永元年）に正式に第14世本因坊跡目となり同時に六段昇段。また、この年には丈和の娘・花と結婚していますい。そして、翌年から御城碁に出仕し、秀策最強説の有力な根拠といわれる19戦19勝無敗の大記録を達成します。
1862年（文久2年）、江戸でコレラが大流行した際には、本因坊家内でもコレラ患者が続出したため、秀策は自ら患者の看病に当たり、当人が感染してしまい、34歳の若さで早世してしまいます。本因坊家では秀策の看病によりコレラによる犠牲者は秀策以外1人も出さなかったといわれています。
棋力のみならず極めて人格に優れ、本因坊道策（前聖）と並び棋聖・碁聖（後聖）と称され、歴史に燦然と輝く業績を残し、後の囲碁ファンに多大な影響を与えたといわれます。ちなみに、漫画『ヒカルの碁』では、主人公の進藤ヒカルに取り憑いた平安の天才棋士・藤原佐為の霊が、ヒカルの前に取り憑いていた人物として登場しており、同作品による「囲碁ブーム」の中で子供たちにも「囲碁史上最強の人物」として親しまれることになったとのことです。
秀策流
黒1・3・5の手で向きの異なる小目を連打する布石。多くの場合黒7手目のコスミまでを「秀策流」と称する。この手は秀策の創案ではないが、大いに活用して好成績を挙げたところから「秀策のコスミ」と呼ばれる。秀策は、「碁盤の広さが変わらぬ限り、このコスミが悪手とされることはあるまい」と語ったと伝えられる。
先番でがっちり勝とうとする戦略であり、コミ碁である現代ではやや堅すぎる面はあるが、7手目をコスミからハサミに変えるなどアレンジを加えて現代でも時に打たれる布石である。（出典：Wikipedia）
耳赤の一局（みみあかのいっきょく）
弘化3年7月21日（1846年9月11日）於浪華天王寺屋辻忠二郎宅 八十九手打掛、同23日（13日） 於原才一郎宅 百四十一手打掛、同25日（15日）於中川順節碁会中之島紙屋亭 打終。先 桑原秀策 井上（幻庵）因碩 325手 黒半コウ勝ツグ 黒三目勝（棋譜の手順が正しいなら実際は黒二目勝）。
右下の大斜定石で秀策が誤り、井上幻庵因碩の繰り出した秘手もあって秀策は劣勢に陥った。幻庵は自在に打ち回したが、126手目のトビ（白△）が緩手。これに対して秀策の打った黒127手目（図の黒▲）が「耳赤（みみあか）の一手」として現代に語り伝えられる妙手であった。この手を打つ直前までは井上の優位だったが、この手によって形勢は急接近したとされる。上辺の模様を拡大し、右辺の白の厚みを消し、下辺の弱石に間接的に助けを送り、左辺の打ち込みを狙う一石四鳥の手である。（出典：Wikipedia）
●Doodleについて
Google Doodle（グーグル ドゥードゥル）は、祝日や記念日などにその日にあわせたデザインに変更された検索エンジン「Google」のロゴのことをいい、"doodle"は「いたずら書き」の意味です。最初のGoogle Doodleは1998年8月30日のバーニング・マン・フェスティバルのデザインのもので、それ以来現在に至るまで1000以上のGoogle Doodleがデザインされています。
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