iTunes スタッフメモ
毎週、スタッフが選んだおすすめの1本を特別レンタル価格100円で紹介する「今週の映画」。今週は、デヴィッド・ボウイの息子ダンカン・ジョーズの長編映画監督デビュー策となった2009年公開のSF映画『月に囚われた男』。任務のため愛する妻子を地球に残して3年もの間たった1人で月面で暮らす宇宙飛行士が、帰還を目前にしたある日の事故をきっかけに、想像だにしていなかった驚愕の事実を知ることになる。映画の前半は本格SF、スリラーとしてストーリーが展開するが、後半はエモーショナルな人間ドラマへと変容。主人公にはインディペンデントからメジャー作品まで幅広く活躍する個性派俳優サム・ロックウェルが扮し、全編ほぼ一人芝居という難役ながら、彼が見せる葛藤、苦悩、家族への思い、相棒とも言える人工知能を持ったロボットとのやりとりの一つ一つが強く観る者の心を揺さぶる。低予算の独立系作品にも関わらず、同じく宇宙空間を舞台にした名作『2001年宇宙の旅』や『ゼロ・グラビティ』にも通じる硬派で静謐な世界観と美しく精緻な映像は、新人監督の作品とは思えぬ風格を感じさせる。映画史に残る大作ではないが、切なさと微かな希望が入り交じったエンディングと共に、いつまでも記憶に残る1本。
解説
(字幕版) 近未来――地球の資源は底をついた。宇宙飛行士のサムはエネルギー源を月より地球へ送るため、ルナー・インダストリーズ社よりたった一人で派遣されていた。月での生活は、毎日決まった時間に起き、ランニングマシーンに乗り、ヘリウム3を採掘するだけの日々。話し相手はコンピューターのガーティだけ。地球との交信は衛星の故障によりできず、録音したメッセージをやり取りするのみ・・・。3年という契約期間を淡々とこなし、やっと、地球に戻れる日が2週間後に迫っていたのだが――!?
▶ iTunes - 映画 - 月に囚われた男 (字幕版)
0 件のコメント :
コメントを投稿